ガーネット(柘榴石、ざくろいし、garnet)はケイ酸塩鉱物(ネソ珪酸塩鉱物)のグループです。美しい色のものは、宝石に使われます。濃赤色のものは、1月の誕生石となっています。結晶のあつまったようすがザクロの実の中の種子に似ているところから名づけられました。英名もラテン語のザクロ granatum に由来します。石言葉は「真実・友愛」。

鉱物としては、造岩鉱物の一つで、14種の同様の構造をもつ鉱物のグループ名です。等軸晶系であり、結晶の形は、ふつう十二面体、二十四面体、あるいはその組み合わせです。
色はさまざまで、茶、赤、緑、黄、黒、および無色の石もあり、青以外のほとんどの色があるといってよいのです。暗色のものはふつう不透明、淡色のものは透明から半透明です。化学成分によって、硬度は6~7.5、比重3.6~4.3の間で変化します。ガラス光沢から樹脂状光沢をもち、かなりの光輝をしめすものもあります。
宝石のほか研磨剤にもつかわれています。化学組成的にザクロ石は複雑なケイ酸塩ですが、14種ある中から6種を以下に紹介する。天然に産するザクロ石の成分は、一つひとつ違っています。
パイロープ(苦ばんザクロ石)は、マグネシウムとアルミニウムが主成分です。宝石としてもっとも多くつかわれるザクロ石で、ルビーレッドとよばれる赤い色が珍重されます。純粋な苦ばんザクロ石は無色ですが、かならず不純物をふくむので、そのために赤から黒までさまざまな色になります。
グロッシュラー(灰ばんザクロ石)は、カルシウムとアルミニウムが主成分です。無色または淡色のザクロ石で、色のある場合は、淡緑、赤、黄、褐色などがふつうです。南アフリカでとれる緑色のものは、産地名をとって、トランスバール・ジェードとよばれています。
スペサルチン(満ばんザクロ石)は、マンガンとアルミニウムが主成分です。ときに赤みがかっていますが、ふつうは褐色がかった色で、そのため宝石となるものは少ないのです。アルプス、スリランカなどに産します。
アルマンディン(鉄ばんザクロ石)は、鉄とアルミニウムが主成分です。ザクロ石グループの中で、もっとも普通に産しています。以前はよく宝石として使われ、カーバンクルという名で知られています。暗い赤から黒色までさまざまな色合いのものがありますが、宝石になるのは、赤く透明なものだけです。紫色をおびたものもあり、また光を反射して四方に尾をひいた星のような輝きをみせる、いわゆるスター効果をもつものもあります。インド、オーストラリア、南アメリカ、北アメリカをはじめ世界中に分布しています。
ウバロバイト(灰クロムザクロ石)は、クロムとカルシウムが主成分です。エメラルドグリーンのザクロ石。たいていは結晶がごく小さいため、宝石としてもちいることができません。産出は比較的稀れであり、ロシアの北ウラル山脈がおもな産地です。
アンドラダイト(灰鉄ザクロ石)は、カルシウムと鉄が主成分です。このザクロ石は、成分や色が広い範囲で変化します。黒く不透明なものは黒ザクロ石とよばれます。イタリアに産する透明な黄色のものは、トパーズに似ているためトパゾライトとよばれることがあります。