舛添要一厚生労働相は九月二十日のTBS番組で、七十五歳以上を対象に四月に導入された後期高齢者医療制度について廃止に踏みきり、年齢で区分しないことなどを柱とする新制度の創設を検討する方針を表明しました。野党は「選挙目当てのパフォーマンス」(福島瑞穂社民党党首)と一斉に批判、与党内からも突然の方針転換に戸惑いの声が出ています。舛添氏の発言は党の決定でもなく現内閣内でも意思統一されていないようです。

元々後期高齢者医療制度の制定によって、高齢者に負担がかかるようになったという認識が強まっていましました。特に、年金から天引きされる制度に関しては、かなりの不快感、抵抗が見られたのです。毎日のようにニュースで見かける苦情の声は、ほとんどが後期高齢者医療制度に関してか、説明の怠慢を指摘する声です。

年金から天引きするという行為に対し、与党の意見は「高齢者の手続きを簡易化する」「経費の削減に繋がる」という、一見合理的、論理的な説明を行ってきましたが、これはあまり効果的とはいえないのです。

高齢者にとって、年金とはライフラインそのものです。命綱なのです。そこから決して小額ではないお金が減って行くという感覚は、命を削られているような感触に等しいのです。後期高齢者医療制度の年金からの天引きは、その心情を無視した行為なんです。当然感情的反発を受けます。

特に低所得の高齢者にとっては、強制的に年金から天引きされる事が、まるで老後の生活を国から黒く染められているように感じてしまうでしょう。老後の生活を支える年金を奪われている、と認識するのは当然の事です。

後期高齢者医療制度は、あまり国民に対して親切な制度とはいえません。保険証カードや説明のパンフレットの文字の大きさをとってみても、高齢者の立場になった考え方ではない、というのが見て取れます。高齢者の心情を無視したこういった数々の愚行は、高齢者に負担を押し付けているという心情を呼び起こさせるには十分だったと言えます。

見直しは一刻も早く行い、信頼を取り戻さなければ、今後更に政治、特に与党に対する不信感は払拭できないでしょう。
この後期高齢者はマーケティングでも今後大切な層になってくるのです。

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